映画モテキ 感想 猛禽と青春スーツ あれ?この痛さ俺じゃね?

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園野淳一 = hachimitu 2011年9月25日15:02
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映画「モテキ」を観てきました。感想を。

序盤はサブカルという名の生暖かいモラトリアムの殻が心地よかったんですが、中盤以降「あれ?なんか痛いぞ」と思うようになり終盤になるにつれ「ここ(映画館)から出してくれぇ!」ともんぞりをうち、上映終了後は「助けてくださぁーい!」と空港の中心で医者を叫びたくなるくらいグロッキーになりました。(そういえば、そのネタ絶対やると思ったけどやんなかったな)

映画モテキは、原作漫画やTVドラマ版とはあきらかに違うコンセプトの元に作られている気がします。

原作やドラマ版モテキでの主人公、藤本幸世は言い方は悪いですが、いわゆる世間一般的な男の子よりも遥かに「イケてない」男の子というのが強調され、ストーリーの構造としてもイケてない男の子に突然訪れた「モテ期」に翻弄される「ドタバタ喜劇」の側面が強いです。登場する女の子も、直接恋愛要素に絡まない林田尚子以外の3人、土井亜紀・中柴いつか・小宮山夏樹それぞれに見せ場が存在して、どちらかというと「リアルな女の子ってこんなこと考えてんだよ」という面で「リアルだ」と世間的な評価を集めていた気がします。

対して、映画版モテキでは劇中でも藤本幸世(めんどくさいから以下森山未來)に「モテ期がきた」ということ自体言及がされてないように、あくまでヒロインの長澤まさみとの恋愛模様が主軸で構成されてます。そしてヒロイン長澤まさみの心境や内面というのも原作・ドラマ版モテキの女性陣のようには分かりやすく解説されません。

さらに問題なのがこの長澤まさみ。瀧波ユカリ『臨死!! 江古田ちゃん』でいわれる、「猛禽」です。奇しくも、ちょこっとだけ出てきた島田が「巨乳、ビッチ」というように。

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臨死!!江古田ちゃん - Wikipedia

猛禽
中略)名称の由来は猛禽類のように狙った獲物(=男)は決して逃さないことから。代表的な猛禽は巨乳で天然ボケなドジっ娘。話の聞き分けが良く、どの仕種も可愛らしく異性から、場合によっては同性からも受けが良い。妹猛禽、かくれ猛禽などのパターンもある。

参考:「臨死!!江古田ちゃん」に学ぶ『猛禽』『隠れ猛禽』の生態まとめ - NAVER まとめ

この猛禽属性の女の子というのは、非常にやっかいです。モテキ劇中、麻生久美子も30過ぎの恋愛体質女子として、分かりやすくやっかいそうに描かれてますが(まぁ、カラオケでジュディマリのラバーソウル歌う女は確かに重いけども)、猛禽・長澤まさみは男子に与えるダメージのレベルが全然違います。

また、この猛禽・長澤まさみには更にもう一つやっかいな要素があるのですが、それはネタばれになるので、触れません。ただその設定からもあまり女性視線からは一般的に共感されるようなキャラクターにはなっていないような気がします。その点からも比較的現実にいそうなタイプが描かれていた原作・ドラマ版モテキの女性陣とはだいぶ違った存在になってます。


そして、その猛禽・長澤まさみに対してドラマ版のモテ期を経て、就職も決まりかなり洗練された森山未來が「青春スーツ」バリバリで挑んでいくわけですが...。

そう青春スーツ!『ハチミツとクローバー』に出てきた青春スーツ!!これが痛い!!

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森山未來のとる痛い行動の数々が、20代の青臭い恋愛におけるトラウマを非常に的確にグサグサとえぐってくれます。(森山未來、30代設定だけどね)

「あれ?この森山未來俺じゃね?」







やめろ






おいやめろ





休日に1,800円払って「別れ話になって5階から飛び降りそうになって取っ組み合いした過去」とか、「深夜に部屋に入れてくれなくて10km歩いて家に帰った過去」とか思い出したくないんだよ! やめろって!!





いたい、心がいたい!





と、上映が終わった瞬間には茫然自失となることうけあいです。その覚悟がある方は観に行ってください。



そうでないやつは、観るな!絶対に観るなよ!!


というわけで、非常に私情入りまくりで感想も何もあったもんじゃないんですが、一つよかったことといえば、やっぱ結婚っていいですよね。(なんでやねん)

猛禽に惑わされること無く、めんどくさい青春スーツを着ることもないということがいかに幸せかということが身にしみてわかりました。

昔、後輩の女の子が「早く結婚してよかったことは、恋愛とかめんどくさいこと考えなくていいこと」と言ってた意味がようやくわかったような気がします。いやぁ、結婚最高。

これから「結婚してよかったと思う瞬間は?」と聞かれたら「モテキ観たとき」と答えることにします。


<感想の蛇足>
映画としては、非常に完成度高かったです。長澤まさみが可愛い。ほんとに可愛い。かなり体当たりなシーンも多いです。芝居という点では、麻生久美子やほんとにちょい役の仲里依紗、真木よう子もしっかり魅せてくれますが、やっぱり長澤まさみがいい。
TV版よりスケールアップした森山未來のダンスシーンもかっこいいですね。(ただ、強力な宣伝でほとんど出尽くしてたのが残念でしたが...)
あと、邦画としてはモテキはネットやTwitterが最近の映画のなかでは一番自然に埋め込まれている映画じゃなかったでしょうか。
エンディングはちょっとやり過ぎだったかなぁ。いや、確かにうまいんですけど、上手さが鼻につくというか。サブカル・ポップ・インターネットといった要素というよりは、モテキは恋愛映画として評価したいですね。痛いけど。

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